
「ただいまぁー」
靴を脱ぎながらリビングまで届くように声を張り上げると、すぐにバタバタと足音が聞こえてきた。
「おかえりなさい」
飼い主を出迎えるでっかい犬……みたいなヤツ。こっちが脱力しそうになるくらい、ふにゃっとした幸せそうな顔。こんなやりとりが当たり前になったのはいつからだろう。
「お前な…いちいち来なくてもいいって。座ってろよ」
俺にはトモのケツで犬のしっぽがぱたぱたしてるのが見える。どうしようもないバカ犬だ。けど悲しきかな、俺はこいつの隣にいるのが一番安心できる。
そのままリビングに向かおうとすると、手を取られて壁に押しつけられた。
「何……、んっ」
いきなりキスされる。反射的に口を閉じた。別に嫌だった訳じゃない。急すぎて、びっくりしただけ…。すぐ諦めるだろうと思ったのに、歯列をつつ…となぞってくる。ゆっくり、何か訴えてくるみたいに。
「…………」
目が「早く開いて」って言ってる。歯をちろちろくすぐってきて、むず痒い…。こうなると先に進むまでこのままだろうな、とわかったので、仕方なしに少しだけ開いた。
「っ、ん…!」
少しの隙間に、逃がさないとばかりに遠慮なく入り込んでくる。
「!ふ……っぁ、」
すぐに深くなって背筋がぞくぞくした。触れ合う部分が熱を持ったみたいに熱い。
「っふ、ふ…、は…っ」
ちゅう、ちゅう…と慈しむみたいに吸ってくる。乱暴すぎて苦しいからやめろと言ったのは俺だけど、こんな…素面の時にゆっくりされると、恥ずかしいやら逃げたいやらでどうしようもなくなってくる。
「はぁっ……っ、待て…」
「んー…?」
「お前…しょっちゅう盛るの、やめろ…中坊じゃあるまいし」
一瞬離れたスキに言ってやった。
「中学生はこんなエロいキスしないでしょ」
「ぁ!こら…っ…、んむっ」
言いながらまた顔が近づいてきて塞がれた。何度も何度も角度を変えて貪られる。舌が絡むたびにぐじゅ…と頭の中に音が直接響いて、身体が震えた。
「ふぅ、っ……!ん、んんっ…んく、…」
唾液が口の端から溢れてきそうになって、仕方なしに飲み込む…。嚥下する音がやたら大きく聞こえた。
「はあ…智樹さんの、おいし……もっと飲ませて…」
「ん゛ッ!?んん゛っ……!!」
瞬間、舌をじゅっと強く吸われた。引っこ抜けるんじゃないかと思うほど。痛いくらい…なのに、下腹がぞくぞくした…
「ぁ……」
トモの喉が小さく動くのを見て、羞恥でかっと血が上った。
「足りない…もっとちょうだい」
「ば…っんうぅっ」
もっとったって…これ以上どうしろってんだよ…!早く、と催促するように舌を甘噛みされる。
「ふぁ…、!」
「んーー…」
舌だけ引っ張り出されて、噛んだり、吸われたり、好き勝手に弄ばれる。
「えぁ、ぁ」
まぬけな声が漏れる。やめさせたいけど、身体に力が入らない。こんなキスされたら…腰がくだけて、…逃げ出せない。
「智樹さん、いい匂い…たまんない……すげー好き…」
…まるで呪いの言葉みたいだ。脳の奥までこびりついて、言われるたびに身体が跳ねる。
***
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トモとトモの話 / 部下×上司


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